グラストンテクニックはインストゥルメントと呼ばれる金属のヘラのようなものを使用して行われます。
体の上からインストゥルメントを走らせることにより、筋膜の動きを制限している癒着を取り除き、萎縮してしまった筋膜を伸ばして本来あるべき状態に戻す施術法です。
体には自然治癒力が備わっていますので、通常怪我などをして体の組織が壊れた場合には自然と新しい組織が作られるようにできています(再生できない組織もあります)。
骨折した部分がより太くなるのと同じで、体は一度壊れた部分をより頑丈にして再発を防ごうとする為、多めに組織が作られるのが一般的です。
また、負担がかかる部位に対しても体の防御反応が働き、筋膜を分厚くしたり、より多くの組織を結集させて身を守ろうとします。
しかし過剰に作られて役割を持たない組織は、代謝がうまく行われないといずれ老化し、ただただそこに居座り続けて筋肉や筋膜の働きを邪魔するだけでなく、新しい組織が作られる行程をブロックしてしまう恐れもあります。
実は体の中にはもう繋がっていない毛細血管や何の役にも立っていない古い組織の固まりがたくさんあり、それはむくみやコリなどの原因にもなってしまいます。
グラストンテクニックはそういった不要な組織を壊して取り除くことによって、新しい組織の構築を促す効果も併せ持っています!
これは怪我や手術等の後に残ってしまった古傷など(やけどは除く)に対しても同様のことが言えるため、再び治癒過程を誘発させることによって、傷を薄くしたり、固まってしまった周りの組織を柔らかくするといった効果も期待出来ます。
グラストンテクニックはアメリカで生まれ、今や全世界で1万3千人以上ものクリニシャンによって使用されています。
アメリカでは大学の授業にも取り入れられていたり、医療機関でも治療器具としても認可を受けている非常に信頼の高いテクニックです。
また、スポーツ業界ではメジャーリーグやNBA、サッカーにアメフト、プロゴルフ協会などでも公式に使用されていて、実は日本のスポーツ業界でも海外でグラストンテクニックの施術を受けて来たアスリート達を中心にジワジワとその存在が広まってきています。
アメリカに4ヶ所あるオリンピックセンターのすべての場所でも取り入れられております。
上でも述べているように、スポーツ業界においてもとても人気の高い施術ではありますが、筋肉や筋膜の問題によるむくみやコリ、痛みといった一般的な障害や古傷などに悩んでいる方に対しても効果が期待出来ます!
また、グラストンテクニックは20年以上の歴史を持ち、その間に治療手段としての数多くのリサーチが行われ、臨床的な改善が証明されてきました。
ごく一部ですが、施術の有効性が認められている代表的な障害をご紹介したいと思います。
アキレス腱症/炎、手根管症候群、外側上顆症(テニス肘)、内側上顆症(ゴルフ肘)、シンスプリント、頸椎・腰椎捻挫/挫傷(首・腰の痛み)、足底腱膜炎、四十/五十肩、バネ指、繊維筋痛症など
グラストンテクニックはアメリカでの規則と同様に、日本でもきちんとした医療の知識を持った方にしか扱えないことになっています(以下参照)。
施術者は限られてしまいますが、そのぶん安全性は高いと言えます。
医師、柔道整復師、鍼灸師、按摩/マッサージ/指圧師(国家資格保持者)、理学療法士、作業療法士、カイロプラクター(カイロが法制化された国で認められた学位の保持者)、ATC(USA)など