ヘルニアとは、体の組織が本来あるべき部分から飛び出したり、
はみ出てしまうことを言います。
脱腸という言葉はよく耳にしますね。これは正式名称が腸ヘルニアという
疾患です。その他にも脳ヘルニア、腰椎ヘルニアと、飛び出す部位によって
名称も変わります。
その中の一つである頸椎ヘルニアは、正式名称を「頸椎椎間板ヘルニア」と
言い、椎間板の中心にある髄核が繊維輪を突き破り、周囲の神経を
刺激したり圧迫することにより、痛みやしびれなどを感じる疾患です。
頸椎は、「椎骨」という7個の骨によって形成されています。
位置はちょうど首のあたりです。椎間板は、この椎骨と椎骨をつなぐ、
クッションの役割をしています。
椎間板の中心部にあるゼリー状の組織を「髄核」と言い、柔らかい髄核を
包み込む、コラーゲンを豊富に含んだ組織を、「繊維輪」と言います。
コロッケサンドを想像してみてください。サンドイッチ用のパンとパンの
間に、揚げたコロッケが挟まっていますね。
頸椎に例えるとパンが椎骨、コロッケが椎間板の役割をしています。
椎間板の中心部に例えると、コロッケの衣が繊維輪、柔らかい中身が
髄核といった感じです。
このコロッケサンドを上から押しつぶすと、具材が飛び出してきます。
頸椎ヘルニアも、このような状態と同じ現象が起きます。
何かしらの原因により、椎間板が損傷を受け、その結果、髄核が飛び出て
しまうことにより、不快な症状を引き起こすのです。
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